日本ケルト学会について
学会の概要
「ケルト学」(Celtic studies [英], Keltische Studien [独], Études celtiques [仏])は古代ギリシャ・ローマの文献で「ケルト人」「ガリア人」などと呼ばれる人々に関連する研究、および18世紀に新しい言語学上の分類名称として登場した「ケルト語」を共通項とする「ケルト諸地域」「ケルト諸語圏」「ケルト諸語文化圏」などと呼ばれる諸地域(アイルランド、スコットランド、ウェールズ、マン島、コーンウォール、ブルターニュ)に関連する諸学の集合体です。ケルト学の研究分野は言語学、文学、文献学、社会学、歴史学、考古学、人類学、民俗学、政治学、美術、音楽などの多方面に及びます。日本ケルト学会はこれらケルト学の諸分野における研究および成果の紹介を推進する一方で、欧米のケルト学やケルト概念の歴史的・批判的検討、さらにはケルト諸語地域の文化と日本文化との比較研究等を行っています。
設立の経緯
日本ケルト学会の前身は、1971年に設立された「ケルト研究会」です。言語学者の水谷宏氏が中心となって組織されたこの研究会には、比較言語学者の蛭沼寿雄氏、土居敏雄氏、吉岡治郎氏などが参加して、研究誌『ケルト研究』(Studia Celtica Japonica) が第20号(1985年)まで発行されました。
1978年には『ウェールズ語研究』(Cylchgrawn Astudiaethau Cymraeg) が創刊され、1979年からは年1回の研究大会として「日本ケルト学者会議」(Japan Celticists Society) が開催されるようになりました。同会議の議事録は『ウェールズ語研究』や『ケルト研究』の別刷に掲載されましたが、第11回(1990年)から『日本ケルト学者会議報告』として毎年刊行されるようになりました。
1985年以来休止状態にあった『ケルト研究』は、1988年に大久間慶四郎氏を中心に再刊され、国際的な比較言語学研究誌として第9号(1997年)まで刊行されました。
1996年には日本ケルト学者会議の機関誌として『ケルティック・フォーラム』(Celtic Forum) が創刊され、投稿論文の査読制度が確立されるとともに、研究大会の報告や要旨も同雑誌に掲載されるようになりました。
第24回研究大会(2004年)より、「日本ケルト学者会議」は「日本ケルト学会」(Japan Society for Celtic Studies)
に名称を改め、新たに会則を設けて現在に至っています。
活動内容
日本ケルト学会では、年1回の研究大会(10月開催)のほか、東京研究会、西日本支部研究会、九州支部研究会を毎年数回開催しています。 また、海外の研究者の来日等に合わせて講演会等も行っています。出版活動としては、学会誌『ケルティック・フォーラム』(年1回)、会員向けのNEWSLETTER(年2回)の刊行を行っています。
事務局メンバー
代表幹事・WEB担当 | 森野聡子 |
副代表幹事・事務局・会計・東京研究会担当 | 辺見葉子 |
幹事・庶務 | 小池剛史 |
幹事・九州研究会担当 | 平島直一郎 |
幹事・『ケルティック・フォーラム』担当 | 梁川英俊 |
幹事・『ニューズレター』担当 | 米山優子 |
日本ケルト学会会則
第1条 名称
(1)本会は日本ケルト学会(Japan Society for Celtic Studies)と称する。
第2条 目的
(1)本会はケルト諸語使用地域における人々の諸活動とその関連領域に関する研究推進と情報交換を目的とする。
第3条 事業
(1)本会は前条の目的を達成するために、次の事業を行う。
① 機関誌『ケルティック・フォーラム(Celtic Forum)』の刊行。
② 『ニューズレター』の刊行。
③ 年次大会の開催。
④ 研究会の開催。
⑤ 国内外の他の関連学会との交流、情報交換。
第4条 会員
(1)本会の会員は、第2条に掲げる目的に賛同する個人および法人とする。
(2)会員の種別は、一般会員、学生会員、および、名誉会員とする。
① 名誉会員は、会員および会員以外で本会に対し特に功績のあった者から幹事会が推薦し、会員総会に諮って決定する。
(3)会員は、機関誌や会報などの配布、学会の諸活動の案内を受け、かつ研究成果を発表することができる。
(4)会員が2年間、所定の会費を納入しない場合は、会員の資格を喪失する。
第5条 年会費
(1)会員は年度内に会費を納入しなければならない。
ただし、名誉会員は年会費を徴収しない。
(2)年会費の額は、一般会員が5000円、学生会員が2000円とする。
第6条 役員
(1)幹事 6名。
① 幹事は幹事会の構成員となって、本会を運営する。
(2)代表幹事および副代表幹事 各1名。
① 代表幹事と副代表幹事は本会を代表する。
② 代表幹事と副代表幹事は幹事会と事務局会議を主催し、その職務を統括する。
(3)事務局員 数名。
① 事務局員は幹事会構成員とともに事務局会議を形成し、本会の業務を遂行する。
(4)研究会代表 3名。
① 研究会代表はそれぞれ東京研究会、西日本研究会、九州研究会を運営する。
② 幹事は研究会代表を兼務できる。
(5)大会責任者 1名。
① 大会責任者は年次大会の会場を確保し、庶務担当と連携して大会開催に必要な業務を遂行する。
② 幹事は大会責任者を兼務できる。
(6)会計監査 1名。
① 会計監査は本会の財務を監査する。
第7条 役員の選出方法
(1) 幹事
① 幹事改選年度の初頭に、幹事会が名誉会員を除く全会員からの投票により次期幹事の推薦を求める。
② 投票については、幹事会の委嘱を受けた選挙管理委員会が管理する。
③ 幹事会は推薦された会員の中から、研究分野と地域のバランスに配慮して6名を選び、会員総会に諮って決定する。
(2)代表幹事および副代表幹事
① 前項で決定された幹事が互選し、会員総会に諮って決定する。
② 代表幹事および副代表幹事が辞任等で欠けたときには、幹事の互選により後任者を決定する。その任期は前任者の残任期間とする。
(3)事務局員
① 幹事会は会員の中から事務遂行に必要な事務局員を数名選び、委嘱する。
(4)研究会代表
① 幹事会は3研究会から推挙された会員にそれぞれの研究会代表を委嘱する。
(5)大会責任者
① 幹事会は開催地域や会場確保に配慮して会員の中から大会責任者を選び、委嘱する。
(6)会計監査
① 幹事会は事務局メンバー以外の会員から会計監査を選び、会員総会に諮って決定する。
第8条 役員の任期
(1)下記のように定める。ただし、いずれも再任できる。
① 幹事(代表幹事と副代表幹事を含む) 3年。
② 事務局員 3年。
③ 研究会代表 任期を定めない。
④ 大会責任者 1年。
⑤ 会計監査 3年。
第9条 会議
(1) 会員総会
① 主要な任務
(a) 代表幹事、副代表幹事を含む幹事の決定。
(b) 会則変更など重要事項の決定。
② 運営
(a) 代表幹事と副代表幹事が主催する。
(b) 年1回、年次大会の際に開催する。
(c) 会員(但し、一般会員・学生会員とする。)の過半数の参加(委任状を含む)を得て成立する。
(2)幹事会
① 主要な任務
(a) 年度ごとに運営方針と企画を決定する。
(b) 大会責任者、研究会代表、会計監査、事務局員を選出する。
(c) 事務分掌と各担当者を決定する。
② 構成
(a) 会員投票で選出された幹事、大会責任者、研究会代表によって構成される。
③ 運営
(a) 代表幹事と副代表幹事が主催する。
(b) 年数回、必要に応じて開催する。
(3)事務局会議
① 主要な任務
(a) 幹事会が決めた方針と企画を遂行する。
② 構成
(a) 幹事会構成員と事務局員によって構成される。
③ 運営
(a) 代表幹事と副代表幹事が主催する。
(b) 年数回、必要に応じて開催する。
第10条 本部
(1)本部を下記に置く。
慶應義塾大学 日吉キャンパス 辺見葉子研究室
〒223-8521 神奈川県横浜市港北区日吉 4-1-1 ℡ 045-566-1101(代)
第11条 事務分掌
(1) 事務局に次の担当者をおく。なお、重任を妨げない。
①『ケルティック・フォーラム』担当。
②『ニューズレター』担当。
③ 会計担当。
④ 庶務担当。
⑤ Web担当。
第12条 会則の改変 本会則の改変は会員総会の承認を必要とする。
2004年10月10日に開かれた日本ケルト学会会員総会で制定。
2008年10月12日に開かれた日本ケルト学会会員総会で改定。
2010年10月10日に開かれた日本ケルト学会会員総会で改定。
2015年10月18日に開かれた日本ケルト学会会員総会で改定。
2016年10月23日に開かれた日本ケルト学会会員総会で改定。
2017年10月21日に開かれた日本ケルト学会会員総会で改定。
2023年10月22日に開かれた日本ケルト学会会員総会で改定。